AIエージェント
位置づけ: 将来構想
AIエージェントは、CRM基本機能(先行リリースの催事・アイテム・商社、および後続フェーズの顧客・商談CRM・見積・チャット・KPI予実)の確定後に着手する将来構想である。既存エンティティへの入力を代行・提案する層として動作し、正本データの持ち方は変えない。対象は「中間やりとりの自動化」「商社明細スキャン取込」「太陽光設計の自動化」「見積シミュレーション」「Jクレジット」の5ユースケースである。
構想の起点は2026-07-15定例会である。この回で商社明細スキャン取込の要望と、先方が別ベンダーとの打合せで受けた「中間やりとりをエージェントに任せたい」という意向が示され、Ouverは「AI導入は可能。まず基本機能を固めて将来的に」と回答した。2026-07-29定例会では、太陽光設計のAI自動化・Jクレジット・SaaS化・業務可視化ツールのテスト導入が将来構想として提示され、実装時期は「12月のCRM完成後」と位置づけられた。決定経緯の一次情報は 定例会ログ を正本とする。
スコープ/対象
Section titled “スコープ/対象”5ユースケースを対象業務・置き換える手作業・差し込み先で整理する。
| ユースケース | 対象業務 | 置き換える手作業 | 差し込み先 |
|---|---|---|---|
| A. 中間やりとりの自動化 | 代理店・商社・社内間の確認・取次ぎ | 定型確認・一次回答・振り分けの人手対応 | チャット・通知 |
| B. 商社明細スキャン取込 | 商社から届く明細(紙/PDF)の入力 | 明細の手入力、型番・単価の照合 | 商社(卸)モジュール仕様 |
| C. 太陽光設計の自動化 | 太陽光設計(属人業務) | 図面読取→寸法算出→入力の手作業 | 共通タスク(前確・太陽光) |
| D-1. 見積シミュレーション | 営業の見積作成 | 条件を都度手計算して見積を構成する作業 | 見積・価格表 |
| D-2. Jクレジット | 環境価値創出の制度対応 | 制度要件の手動確認・試算 | 顧客・商談CRM・アイテム(商品マスタ)の蓄積データ |
着手条件はCRM基本機能の確定後とする。基本機能の範囲・段階順序は 先行リリース計画 を正本とする。
本ページはユースケースの構想整理を範囲とし、外部ベンダーAIとの契約条件・費用は扱わない。分社化・SaaS化との関係は 将来構想(分社化・SaaS化・自動化) を参照。
データ(エンティティ表)
Section titled “データ(エンティティ表)”AIエージェントは新規に正本データを持たず、既存エンティティへの入力を代行・提案する層として動作する。
| ユースケース | 参照・更新するエンティティ | 正本を持つドメイン |
|---|---|---|
| A. 中間やりとり自動化 | ChatThread/ChatMessage、Slack通知ルール(NOTIFY_RULES) | チャット・通知 |
| B. 商社明細スキャン取込 | WholesalePrice(仕入/卸/反映日)、Product.model(型番) | 商社(卸)モジュール仕様・アイテム(商品マスタ) |
| C. 太陽光設計自動化 | 案件タスク(太陽光調査・設計) | 共通タスク(前確・太陽光) |
| D-1. 見積シミュレーション | Quote、価格表・パッケージ単価・卸金額 | 見積・価格表 |
| D-2. Jクレジット | Household、Property.existing(既存設備)、Product.model(型番)、Deal.closeDate(契約日) | 顧客・商談CRM・アイテム(商品マスタ) |
前提課題として、WholesalePriceの品目名(itemName)はフリーテキストであり、商品マスタの型番(Product.model)と未連結である。ユースケースBの照合精度はこの連結に依存するため、アイテム連結を先行条件とする。詳細は 先行リリース計画 の残論点を参照。
各ユースケースは、既存画面に「AIが下書きを生成し、人が確認・確定する」補助レイヤーとして追加する。新規の独立画面は設けない。
| ユースケース | 追加する機能 | 既存画面との関係 |
|---|---|---|
| A. 中間やりとり自動化 | 定型パターンの一次回答生成、非定型の人へのエスカレーション振り分け | チャットのルーム・スレッドに回答候補を提示する形で追加 |
| B. 商社明細スキャン取込 | 明細(紙/PDF)のOCR・構造化、型番・単価・反映日の抽出、取込ドラフト生成 | 卸金額マスタの登録画面に、差分ハイライト付きの取込ドラフトとして追加 |
| C. 太陽光設計自動化 | 図面読取による屋根寸法・方位の抽出、パネル配置・容量の算出 | 太陽光調査・設計タスクの成果物欄に自動入力を追加 |
| D-1. 見積シミュレーション | 条件(チャネル・メーカー・パッケージ)からの見積案自動生成 | 見積作成画面に下書き保存の起点として追加 |
D-2(Jクレジット)は販売実績データの蓄積が先行するため、本節では画面仕様を定義しない。
いずれのユースケースも、AI出力は下書き・提案にとどめ、確定操作は人が行う。
業務ルール/ワークフロー
Section titled “業務ルール/ワークフロー”共通原則: 下書き→人が承認
Section titled “共通原則: 下書き→人が承認”全ユースケースに共通する運用原則として、AI出力は常に下書き・提案とし、確定操作は人が行う。誤りが受注金額や施工に直結するため、全自動での確定は行わない。
flowchart LR A[AIが下書き生成] --> B[差分・根拠の提示] B --> C[人が確認] C --> D{承認} D -- はい --> E[正本データへ反映] D -- いいえ --> F[人が修正して再登録]ユースケースA: 中間やりとりの自動化
Section titled “ユースケースA: 中間やりとりの自動化”定型パターンの問い合わせにはAIが一次回答し、非定型の問い合わせは人へエスカレーションする。
flowchart LR A[問い合わせ発生] --> B{定型パターン} B -- 該当 --> C[AIが一次回答] B -- 非該当 --> D[人へエスカレーション] C --> E{解決} E -- 未解決 --> Dチャット一元化とSlack通知連携(チャット・通知)を一次回答の配信経路とする。質問窓口として運用するチャットの蓄積ログを、回答パターンの学習元とする。
ユースケースB: 商社明細スキャン取込
Section titled “ユースケースB: 商社明細スキャン取込”明細のスキャンから卸金額マスタへの反映までを、人の承認を挟んで自動化する。
flowchart LR A[明細スキャン 紙/PDF] --> B[OCR・構造化] B --> C[型番・単価・反映日の抽出] C --> D[取込ドラフト生成] D --> E[差分ハイライト] E --> F[人が確認・承認] F --> G[卸金額マスタへ反映]反映日付き時間軸マスタ(「◯月◯日からこの値段」で切り替わる設計)は卸金額・価格表の両方にすでに存在し、取込先として使う。
ユースケースC: 太陽光設計の自動化
Section titled “ユースケースC: 太陽光設計の自動化”図面読取から成果物入力までを自動化し、担当者は確認・修正のみを行う。
flowchart LR A[図面読取 画像/PDF] --> B[屋根寸法・方位の抽出] B --> C[パネル配置・容量の算出] C --> D[タスク成果物欄へ自動入力] D --> E[担当者が確認・修正]差し込み先は太陽光調査・設計タスク(共通タスク(前確・太陽光))の成果物欄とし、既存の「依頼→担当候補提示(負荷順)→人が割当→Slack通知→結果/成果物」の流れに乗せる。
ユースケースD-1: 見積シミュレーション
Section titled “ユースケースD-1: 見積シミュレーション”条件(チャネル・メーカー・パッケージ)を入力すると、価格表・パッケージ単価・卸金額から見積案を自動生成し、見積へ下書き保存する。部材区分(必須/選択必須/オプション)を制約条件としてAIが構成を組む。詳細は 見積・価格表 を参照。
ユースケースD-2: Jクレジット
Section titled “ユースケースD-2: Jクレジット”太陽光・高効率給湯器等の環境貢献度の高い住宅設備の販売実績(Household、Property.existing、Product.model、Deal.closeDate)をもとに、環境価値の創出量を算出し収益化する。データ要件は制度調査の完了後に定める。
条件駆動(Entry/Exit)で段階を管理し、日付は断定しない。共通の前提はCRM基本機能の確定である。
| 段階 | 対象ユースケース | Entry条件 | Exit条件 |
|---|---|---|---|
| Step 0 | 全ユースケース共通の基盤整備 | CRM基本機能の確定 | チャット・Slack通知運用の定着、itemName↔Product.model連結、質問窓口ログの蓄積 |
| Step 1 | B. 商社明細スキャン取込 | Step 0完了 | 取込ドラフトの修正率がしきい値以下 |
| Step 2 | A. 中間やりとり自動化 | Step 1完了、FAQ・回答パターンの蓄積 | 社内向け一次回答の精度確認後、社外向けへ拡大 |
| Step 3 | C. 太陽光設計自動化、D-1. 見積シミュレーション | Step 2完了 | 設計出力の精度確認、見積下書きの承認率確認 |
| Step 4 | D-2. Jクレジット | Step 3完了 | 分社化・代理店展開の意思決定と同期 |
導入順序は、データの受け皿がある順(Bは反映日付き時間軸マスタが実装済み)、失敗コストが低い順(人手確認前提で影響範囲が限定的)、学習データが貯まる順(チャット・明細ログが先に蓄積される)の3観点で組む。
AIエージェントは既存のロール権限をそのまま継承し、専用ロールは設けない。AI出力の確認・承認権限は、対象データの正本を保持するドメインの既存担当ロールに帰属する。外部ベンダーAIとの併用が発生する場合、CRM側はAPI・Webhookで疎結合に接続し、権限境界を保つ。
- 自動応答の責任範囲(誤答時の扱い)とエスカレーション条件の設計
- 社外向け発話のトーン統制
- 明細・図面・チャットに含まれる取引条件・個人情報のAI処理時のデータ持ち出し範囲・保存方針
- 外部ベンダーAIとの関係(Ouver内製・外部併用・API疎結合のいずれとするか)
- Jクレジットのデータ要件・画面仕様(制度調査は未着手)
- 各Stepの着手時期